日本フェザー級王座決定戦10回戦で同級2位の松本圭佑(23=大橋)が元日本王者で同級1位の佐川遼(29=三迫)に3―0で判定勝ちした。元同級日本王者の父・好二トレーナー(53)に続く王座獲得で、史上4組目、同じ階級では初の父子2代での日本王者となった。

 プロ初の10回を戦い終えた松本の疲労は限界に達していた。大差の判定勝ちを収め、右肩に黒いベルトをかけた松本は父・好二トレーナーから「よくやった」と声をかけられ、ようやく笑顔に。「今までの試合で一番しんどかったけど、まず父と並ぶことができてよかった。ホッとしてます」と胸をなで下ろした。

 プロデビューから7連続KO勝利中で、フジテレビ系「ミライ☆モンスター」に少年時代から取り上げられてきた大橋ジムのもう一人の「モンスター」。序盤からワンツーを相手の顔面にヒットさせ、打ち終わりも的確に捉えるボクシングで大差で勝利した。

 同ジムの先輩・井上尚弥(30)のスパーリングパートナーを務めてパワーアップした。ボディー攻めに遭った4、5回や、疲労がピークに達していた9回以降はリングを広く使いつつ回復に努め、確実にポイントを稼いだ。この日、リングサイドから見守った井上の前で成果を発揮し「尚弥さんたちがハッパをかけてくれたので頑張れた。改めて心強い集団の中でやらせていただいている」と真の「モンスター」らに感謝を述べた。元日本&東洋太平洋フェザー級王者の好二トレーナーも快挙に「人生で一番緊張することになると思っていた。よくやったと思う」と息子を称えた。

 次戦は同級4位のリドワン・オイコラ(25=平仲BS)と3カ月以内の指名試合を行う可能性が高い。「チャンピオンになって追われる立場。まだまだ力を出せるようにやるだけ」と松本。父が獲れなかった世界のベルトを目指し前へ進む。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です