安物買いの銭失い/キャッシュとかサーバーとか

サイト表示を速くしたい、軽くしたいというニーズは高くて、それだけでビジネスになってしまう領域だが、どんなプロに頼んでもキャッシュプラグインを導入してスピードスコアを上げるくらいの小手先テクニックでしょう。そんな事ではなくもうちょっといいサーバーで運用することが大事です。

会員サイトにキャッシュプラグインはご法度

キャッシュというのはそもそも、以前表示したページを記憶して再び表示する時はデータベースを参照せず、記憶(キャッシュ)から素早く表示させてしまおうという技術です。

なので、会員サイトで使うと不具合の元になります。

ログインしてもログインページを表示してしまったり、ログイン出来ても、ログイン後に表示される会員専用ページが開けなかったりします。ログイン前に表示したページをキャッシュで表示しようとするからです。

これはとても基本的な事にして実に厄介で、じゃぁキャッシュプラグインを停止、あるいは削除すればいいかというと、削除してもキャッシュの設定や残骸が残ったりします。

キャッシュプラグインには必ずキャッシュのクリア機能もあります。なんでかというとキャッシュ自体も貯まると肥大化し重たくなるからです。

キャッシュ機能による弊害、エラーは難しく、ケースバイケースで対応しないと解決しません。

クライアントの既存サイトに会員機能をつける案件で、何度も苦労しているのにまたこの苦労を経験しました。

そのサイトには

Autoptimize

というキャッシュプラグインが入っており、これが悪さをして会員機能に不具合が出るんだろうとおもっていましたが、これを停止、あるいは削除しても直りません。ブラウザごとに症状が異なるのでブラウザキャッシュを疑っても不具合は直りません。

それでも、こんな経験は山ほどあるのでへっちゃらです。

クライアントのテーマ「Swell」という、恐らく日本人がみんな大好きな人気テーマかとおもいますが、これに独自のキャッシュ機能があり、それをオフにすることで修正出来ました。正しく動作するようになりました。

キャッシュプラグインやテーマのキャッシュ機能にはたくさんの設定、項目があるので、使っても問題ない項目、エラーの原因となる項目などがありますので、それを見極めながら使っていくというのはアリだとおもいますが、そんな苦労をするのであれば

キャッシュ機能は使わない

が一番だとおもいます。

みんな大好きなキャッシュ機能は、自分だけのサイト、会社案内のサイト限定で使うべきものです。登録、ログイン機能がありユーザーが参加する会員サイトには使ってはいけません。

多くのサイトで推奨されているからといって鵜呑みにしてはいけません。基本的なことですが、ここをちゃんと書いている人は皆無です。

キャッシュ機能を使うくらいであれば、スペックのいいサーバーを使う

この方が健全です。

安さだけを求めて格安共有サーバーを選び、キャッシュプラグインで速度を向上させようとすると限界がすぐに来ます。

経験から、ロリポップとかさくらとかお名前ドットコムの安いプランのサーバーでは厳しい結果が待っていると感じます。

安い車をゴリゴリに改造して速く走らせるよりは高級車を

という感覚か

安物買いの銭失い

スペックのいいサーバーといっても、最初はXサーバーくらいでいいのです。

なお、キャッシュプラグインを使っていて速度が向上している、運営上何も問題がない、というのなら使い続けていいのです。

個人的には会員サイトが前提で作ることが多いので、WAFとかキャッシュは邪魔でしかない存在ですが、どんなところでも等しく推奨されているので、それは違うと書き残しておきました。

これも同様に基本にして実に厄介な現象です。今Gmailでメールが送受信できなくなっているWordPressサイトがたくさんあるとおもわれます。Xサーバーくらいですとこのような問題は起きません。

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